相談したくなる士業事務所を作る、SNS戦略の設計方法
「どんな先生かわからない」という不安を取り除き、人柄と専門性の両面から信頼される士業像をSNSで発信する方法を解説します。
使用するツール
- SNS運用戦略プランナー
信頼感を生むSNS活用とは
個人で士業事務所(行政書士・司法書士など)を営んでいる場合、大手のような広告展開は難しく、「誰が、どんな想いで業務に取り組んでいるのか」を直接伝える機会も限られています。そうした中で、SNSは“人柄や雰囲気”を伝える強力な手段として多くの方に活用されています。
一方で、顧客にとって、相続・遺言・許認可など人生や事業の節目に関わる相談では、「この人に頼んでも大丈夫そうか」という信頼感こそが、依頼の決め手となることに変わりはありません。
今回は行政書士事務所を例に、自身の人柄や仕事への考え方を軸とした、信頼される専門家像を伝えるSNS活用戦略のつくり方をご紹介します。
具体的な手順
- 自分が目指す士業像を言語化し、ミッションに登録
「どんな相談者に頼られたいか」「どう接したいか」といった姿勢を明文化し、SNSの軸として登録します。
「不安を感じている人が相談したいと思える相手になりたい」
項目名 | 入力例 |
---|---|
ミッション名 | 行政書士事務所 信頼獲得プロジェクト |
ミッション・ビジョン | 法律や手続きに不安を感じる方にとって、まず「話を聞いてもらえる」と感じていただける存在でありたい。専門知識だけでなく、人として丁寧に、誠実に対応することを大切にしています。 |
目的 | SNSで人柄や雰囲気を伝えることで、初回相談・問い合わせの心理的ハードルを下げる |
ターゲット | 地域の40〜60代男女 相続・許認可・日常生活の手続きに不安を持つ個人・家族層 |
コアメッセージ・USP | 説明のわかりやすさと、相談者に寄り添う姿勢が強み。 小規模だからこそ、柔軟で丁寧な対応が可能。 人柄が伝わる発信で他士業との差別化を図る。 |
- 「SNS運用戦略プランナー」で投稿戦略を作成
使用するSNS(Instagramなど)や投稿頻度(月2〜4回)を入力して「作成する」をクリックします。
戦略概要、投稿スケジュール、キャプション例などが一括で出力されます。
項目 | 入力例 |
---|---|
ミッション選択 | 行政書士事務所 信頼獲得プロジェクト |
プラットフォーム | Meta |
運用期間 | 2025-08-01 - 2025-12-31 |
投稿数 | 月4回 |
広告予算(任意) | なし |
キャンペーン/特別施策(任意) | SNS限定:初回相談無料キャンペーンを実施 |

- 現実の運用に合わせて、AIと対話しながら内容を調整
自分の考え方や仕事への姿勢、対応時に大切にしていることなど、先生自身の個人的な価値観や想いを共有することで、AIは提案内容をより“自分らしい発信”に調整してくれます。
また、顔出しNG、投稿頻度の制限、業務範囲の偏りなど、実情に応じて調整指示を出すことで、無理のない戦略に最適化します。
「顔出しができないのですが、人柄や雰囲気を感じてもらえる投稿テーマを3つ提案してください。」
相談分野が限定されており、テーマが偏りそうな場合:
「相続を専門にしていますが、毎回同じような投稿になりそうです。相談者の不安や誤解を解くような切り口の投稿案をスケジュールにしてください。」
人柄や想いを伝える内容を考えたい場合:
「業務紹介だけではなく、“どういう想いでやっているか”が伝わるようにしたいです。」

- 最終スケジュールを出力し、発信を開始する
AIとの対話を通じて、投稿テーマ・トーン・頻度などが現実の運用に適した内容に整ったら、改めて最終的な投稿スケジュールを出力し、実際のSNS発信を進めます。
活用によって得られる成果目標(参考例)
SNSを通じて、自身の「人柄や雰囲気」と専門性を発信することで、相談者が抱く「どんな先生かわからない」という不安を取り除き、初回相談や問い合わせへの心理的ハードルを下げ、信頼感を醸成する。
最終的に、法律や手続きに不安を感じる方々が、安心して「話を聞いてもらえる」と感じられる士業事務所としての存在を確立する。
取り組みから6ヶ月間の目標数値
KGI:
SNS経由での新規案件獲得数:累計5件
KPI:
・SNSからの初回相談数:累計10件
・SNS投稿へのエンゲージメント(いいね、コメント、シェア)数:平均25件/投稿
・ウェブサイトへのSNS経由の流入数:月間50件