相談したくなる士業事務所を作る、SNS戦略の設計方法

「どんな先生かわからない」という不安を取り除き、人柄と専門性の両面から信頼される士業像をSNSで発信する方法を解説します。

相談したくなる士業事務所を作る、SNS戦略の設計方法
Photo by Scott Graham / Unsplash

使用するツール

  • SNS運用戦略プランナー

信頼感を生むSNS活用とは

個人で士業事務所(行政書士・司法書士など)を営んでいる場合、大手のような広告展開は難しく、「誰が、どんな想いで業務に取り組んでいるのか」を直接伝える機会も限られています。そうした中で、SNSは“人柄や雰囲気”を伝える強力な手段として多くの方に活用されています。

一方で、顧客にとって、相続・遺言・許認可など人生や事業の節目に関わる相談では、「この人に頼んでも大丈夫そうか」という信頼感こそが、依頼の決め手となることに変わりはありません。

今回は行政書士事務所を例に、自身の人柄や仕事への考え方を軸とした、信頼される専門家像を伝えるSNS活用戦略のつくり方をご紹介します。

具体的な手順

  1. 自分が目指す士業像を言語化し、ミッションに登録

「どんな相談者に頼られたいか」「どう接したいか」といった姿勢を明文化し、SNSの軸として登録します。

💭
「初めて相続に直面した方に、安心感を持ってもらえるような存在でありたい」

「不安を感じている人が相談したいと思える相手になりたい」

項目名

入力例

ミッション名

行政書士事務所 信頼獲得プロジェクト

ミッション・ビジョン

法律や手続きに不安を感じる方にとって、まず「話を聞いてもらえる」と感じていただける存在でありたい。専門知識だけでなく、人として丁寧に、誠実に対応することを大切にしています。

目的

SNSで人柄や雰囲気を伝えることで、初回相談・問い合わせの心理的ハードルを下げる

ターゲット

地域の40〜60代男女

相続・許認可・日常生活の手続きに不安を持つ個人・家族層

コアメッセージ・USP

説明のわかりやすさと、相談者に寄り添う姿勢が強み。

小規模だからこそ、柔軟で丁寧な対応が可能。

人柄が伝わる発信で他士業との差別化を図る。

  1. 「SNS運用戦略プランナー」で投稿戦略を作成

使用するSNS(Instagramなど)や投稿頻度(月2〜4回)を入力して「作成する」をクリックします。
戦略概要、投稿スケジュール、キャプション例などが一括で出力されます。

項目

入力例

ミッション選択

行政書士事務所 信頼獲得プロジェクト

プラットフォーム

Meta

運用期間

2025-08-01 - 2025-12-31

投稿数

月4回

広告予算(任意)

なし

キャンペーン/特別施策(任意)

SNS限定:初回相談無料キャンペーンを実施

  1. 現実の運用に合わせて、AIと対話しながら内容を調整

自分の考え方や仕事への姿勢、対応時に大切にしていることなど、先生自身の個人的な価値観や想いを共有することで、AIは提案内容をより“自分らしい発信”に調整してくれます。

また、顔出しNG、投稿頻度の制限、業務範囲の偏りなど、実情に応じて調整指示を出すことで、無理のない戦略に最適化します。

💡
顔出しや動画出演に抵抗がある場合:

「顔出しができないのですが、人柄や雰囲気を感じてもらえる投稿テーマを3つ提案してください。」

相談分野が限定されており、テーマが偏りそうな場合:

「相続を専門にしていますが、毎回同じような投稿になりそうです。相談者の不安や誤解を解くような切り口の投稿案をスケジュールにしてください。」

人柄や想いを伝える内容を考えたい場合:

「業務紹介だけではなく、“どういう想いでやっているか”が伝わるようにしたいです。」
  1. 最終スケジュールを出力し、発信を開始する

AIとの対話を通じて、投稿テーマ・トーン・頻度などが現実の運用に適した内容に整ったら、改めて最終的な投稿スケジュールを出力し、実際のSNS発信を進めます。

💡
例:「9月の投稿スケジュールを再出力してください。月4回の頻度でお願いします。」

活用によって得られる成果目標(参考例)

SNSを通じて、自身の「人柄や雰囲気」と専門性を発信することで、相談者が抱く「どんな先生かわからない」という不安を取り除き、初回相談や問い合わせへの心理的ハードルを下げ、信頼感を醸成する。

最終的に、法律や手続きに不安を感じる方々が、安心して「話を聞いてもらえる」と感じられる士業事務所としての存在を確立する。

取り組みから6ヶ月間の目標数値

KGI:
SNS経由での新規案件獲得数:累計5件

KPI:
・SNSからの初回相談数:累計10件
・SNS投稿へのエンゲージメント(いいね、コメント、シェア)数:平均25件/投稿
・ウェブサイトへのSNS経由の流入数:月間50件